こんにちは ヨハニです。 ※本ページはプロモーションを含みます。
今回はハンガーノック(体内のエネルギー源が不足し、低血糖状態になる事)を通して江戸時代の食事事情を考えていきたいと思います。
1 ハンガーノックとは
皆さん、ハンガーノックってご存じでしょうか?
私も最近知りました。というのも、昔の日本人の食事事情に興味がある私はよく当時の方々が何を食べられていたかを調べる事があります。その中でハンガーノックという言葉を見つけました。私たちの昔の日本人の食事事情のイメージと言えば、栄養失調が常で餓死者も普通に出ていたという感じではないでしょうか。
となると、餓死する前のエネルギー不足になるのではないか?そう思い調べているとハンガーノックという言葉が出てきました。私と同じことを考える方もおられるのだなと、その時は感じました。
結論を言いますと農作物の凶作などで餓死される事もおられたらしいのですが、通常時は餓死者はおろかハンガーノックをした、という事は残されていないようです。特に身近な昔の江戸時代では。
と、前置きが長くなりましたが…
ハンガーノックとは上記の通り体内のエネルギーが不足し低血糖状態に陥る事です。長時間の激しい運動などで
引き起こされる事はあっても、日常生活では稀だそうです。というのも体内の脂肪分などが供給され回復するようなので休息をとったりと長時間の激しい運動をしなければハンガーノックはわりと避けられるようです。(※油断は大敵)
現代ではマラソンや登山、ロードレースにトライアスロンなどの耐久競技と言われるものにハンガーノックという言葉が定着しているようです。
(※ちなみに、語源は1960年代の南アフリカの自転車選手の言葉に由来しているそうです)
予防策としては運動途中で適度な補給食をこまめに摂取する事だそうです。
ハンガーノックになると体が動かなくなったり、頭がボーとして思考が低下するようです。怖いですね。
2 現代日本人と江戸時代日本人の消費カロリー比較

現代日本人の成人男性の一日の平均消費カロリーは2000~2400kcalだそうです。
そして、江戸時代の農作業に従事されていた方々の平均消費カロリーは約3500kcalで忙しくなる農繁期は4000~5000kcalにも達したそうです。
江戸時代の農繫期と比べると約2倍!!
現代と違って江戸時代の農家の方は農作業すべてを手作業で行ったわけで、その大変さは想像以上でしょう。
現代日本人が2400kcalで江戸時代日本人が5000kcal(※農繁期)
今の2倍!!
現代日本人の成人男性の中でもデスクワークに従事されている方をメインに考えているので特にこの差になるのでしょうか。にしても…
3 消費カロリーと摂取カロリー
上記の①と②ではハンガーノックと消費カロリーについて考えてきました。
要するに
〇(摂取カロリー) - (消費カロリー) =マイナス ⇒ハンガーノック
〇(摂取カロリー) − (消費カロリー) =プラス ⇒影響なし
一概に言えません。しかし極端に言うとこんな図式でしょうか。
長時間に渡って激しい運動をする、というのが前提条件ですが。
休憩などをこまめにとる事が出来れば体内の脂肪分がエネルギーになってくれるのでハンガーノックにはならないという事でしょうか。
4 江戸時代の庶民、農民の食事内容

さて、今回のテーマの本題です。
『江戸時代の人は摂取カロリーは足りていたの?』
『貧しくて食べるものがなかったんじゃないの?』
『粗末な食事で毎日のハードワークをこなせていたの?』
江戸時代も中期頃になると1日2食から1日3食になって、食事をする回数が増えました。
これは灯りが多くの方に使われるようになり一日の活動時間が長くなったのが理由の一つだそうです。
そして食事内容ですが、『一汁一菜』が基本でした。ご飯(米)と味噌汁と漬物です。これらの食事内容はあくまで
江戸在住の庶民であり地方の農民のとは異なっていました。
では、地方在住の農民の食事と言えば。
①朝食:餅
“ひえ”や“あわ”、そして“そば”などの雑穀で作られた餅。
②昼食:雑炊
“玄米”と“だいこん(根や葉)”の雑炊。『かて飯』と呼ばれていた。その他、芋がらなど野菜も入れられることがありました。
③夕食:団子汁
小麦粉で作った団子が入った汁物。団子以外は食べられるものは全て入れられていたようです。
例えば、豆類や植物の茎、そして山菜などです。
白米で腹いっぱいの都市部の江戸庶民と食べられる物は全て食事にした地方の農民という図式になるようですね。
5 摂取カロリーの謎
都市部の庶民
都市に住んでいる江戸庶民は白米を1日5合も食べていたようです。現代の日本人(私)が1日2合程度なので、約2.5倍食べていたとなるでしょう。私の1日の平均消費カロリーが約2100kcalなので、2.5倍すると約5000kcalとなり納得の数値と言えるのではないでしょか。もちろん、カロリーだけでなく栄養面も気になるところですが、次回に調べてみたいと思います。
地方の農民
謎なのは地方の農民の方々(以降:農民)です。都市部の庶民の方々(以降:庶民)は数値上は摂取カロリーは十分だとわかったのですが、農民の当時の食事内容を見るとそんなに食べていたのかが疑わしいです。でも、庶民もとんでもない量の白米を食べていたようなので農民も雑穀で作った餅や雑炊をとんでもない量を食べていたのかも知れないですね。それにしても雑穀以外でかさ増された雑炊や汁物を考えると信じがたいです。
ただ言える事は江戸時代の庶民も農民も驚異の食欲の持ち主だったという事でしょう。
6 まとめ
江戸時代においても身分や地域によって食生活は大きく違ってきます。
江戸の町においては流通の発達と全国の米が集まる事から白米が庶民でも手に入りやすかったり、農民ではない人々が多かったので白米を食べる制限を受けていなかったりと様々です。
しかし、地方の農家の方々の日々の消費カロリーは農繁期は5000kcalと、莫大なカロリーを必要としていたので
当然、毎日の食事で多くのカロリーを摂取する必要があった事は間違いありません。
江戸時代、地方に住んでいた農家の方々の食事を参考に現代に生きる私たちと子供達の食生活を考える必要があるなと強く感じました。

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。